川柳部門のご参考に(デニムについて)

今年度よりデニムコンテストで川柳部門を新設しました。

 

デニムで川柳。どう作ればいいのだろう。

 

デニムのこと、あまり知らないし。

そういった方にも楽しんでもらえれば、川柳作成の参考になればと、デニムについて簡単にまとめました。

 

【色落ち】

ジーンズなどデニム製品を着用すると、次第に色が落ちて白くなっていきます。

これは糸を藍色に染める時に糸の中心まで染めず、着用時の摩擦などで糸の表面(着色部分)が

こすれて中心の糸が現れるからです。糸染めに特化している企業もいます。

 

デニム製品は使えば使うほど味が出ることが大きな魅力です。

 

 

【デニムの種類】

糸の種類(太さ、節のありなし、伸びる、左より、右より、光沢など)

糸の染色(濃い、薄い、色落ち時に青みが強いや赤みが強い、色落ちのしやすさなど)

タテ糸とヨコ糸の選定(どの色のどの糸で織るかなど)

織り方(生地の密度、糸のテンション、タテ糸とヨコ糸のどちらが表面に多く見えるかなど)

 

デニムは、きっと想像される以上にたくさんの種類があります。

年間に数百種類の新規生地の開発をしている企業もいます。

 

また、同じデニム生地でも洗い方(色の落とし方)や縫製、デザインで製品の雰囲気は大きく変わります。

さらに、皆様の着用状況によって、同じ製品でも風合いがかわってきます。

 

 

【そもそもデニムとは】

「デニム」とは一般的にタテ糸に濃褐または濃紺に染色した糸、

ヨコ糸に漂白した糸を用いて綾織りした厚地の綿織物のことです。

 

デニムの語源については諸説ありますが、最もポピュラーとされている説は、

フランスのニームという街で作られたサージ(綾織りの洋服生地)ということで

「Serge de Nimes」(セルジュ・ドゥ・ニーム。ニームのサージ)と

呼ばれていたものが、短縮されてデニムとなったという説です。

ちなみにデニムを使ったズボンとして「ジーンズ」があります。

 

【備中備後のデニム】

備中(井原市など岡山県西部),備後(福山市など広島県東部)は

江戸時代から綿花栽培や織物づくりが盛んでした。

そして備中では備中小倉、備後では備後絣(日本三大絣のひとつ)などの

特産品が生産されました。

その染めの技術,織りの技術が継承され、

世界から求められる高品質なデニムを生産する地域になっています。

 

 

以上はあくまでご参考です。

 

これらの参考に関わらず、皆様の自由な発想で「デニムって楽しい」

「デニムっていいな」と感じられる作品もお待ちしています。

 

そしてこの取り組みを通じて、一人でも多くの方に国産デニムやジーンズ、

普段あまり意識されていないと思いますが、製品を支える素材(生地)や技術(染色、洗い、縫製など)に

興味をもっていただければありがたいです。