藍を育てる
天然藍の染料をつくる職人さんのことを“藍師”と言います。
日本で天然藍と言えば徳島県。
その徳島県で修行し,デニムの産地である備中備後で藍を作る青年が現れました!
元々畑を持っているわけでも、家があるわけでもない。
古民家を修復して暮らす場所と作業場をつくり、畑を耕し、一から日本古来の蓼藍(たであい)を栽培しています。
藍の花って何色かご存じですか?
「青は藍より出でて藍より青し」という言葉もあるので,青いと思いますよね?
正解はピンクや白です。
藍は花びらから色素をとれません。
じゃあ、どこから藍色の染料がとれるのか。
答えは“葉”からです。枯れると自然に青くなります。
ちなみに茎は茶色です。
染料をつくるときは不純物が入らないように茎と葉を丁寧に選別します。
そして葉っぱを天日干しで乾燥させます。
そして発酵の工程へ。藍は発酵させて染料をとりだします。
藍の葉には枯草菌という菌があって、土間に藍の葉を敷き詰めて水を打つと、水と酸素を餌に発酵していきます。
発酵すると熱を帯びて60度から70度にもなり,冬は湯気が出ます。匂いは強烈なアンモニア臭。
それがすこしずつ甘い香りになってくると、蒅(すくも)として出荷されます。
その蒅(すくも)に灰汁や石灰、お酒を入れて染色液をつくります。
そして布などをつけて染めます。
ちなみに布を液につけている間に色がつくのではなく、
液から出して空気に触れさせることで酸化して少しずつ青くなります。
液に入れて出して絞って、また入れてという作業を繰り返すことで、少しずつ藍色になります。
白い布がだんだん濃くなっていきます。
藍を栽培して育てるのも、染料として育てるのも、とても繊細で大変な工程です。
一から一人で藍を育てている藍屋テロワールさんの挑戦。
みなさん ぜひ応援ください!