開催レポート「デニム学会」
デニムの産地でデニムを語る。
デニムに関する製造工程や環境への取組みなど
少しコアな講演内容、そして初めての企画でしたが、
デニム関連企業だけでなく、ファッションに興味ある学生や
アパレル関係の企業、その他様々な業種の企業の方など
30名程度と見込んだ予測を上回り50名ほどのご参加を頂きました。
参加者アンケートでは「とても参考になった」「参考になった」が100%
「このようなディープなイベントは中々ないので,楽しかった」
「企業ごとのカラーがあり,生産の歴史が聞けて良かった」などの声を頂きました。
講演内容を簡単にご紹介します!
◊第1部は地元の3名のスピーカーによる講演
カイハラ株式会社からは
安全・安心な製造方法について
ホルムアルデヒドの管理を国より厳しい基準を設けていることや
PHを狭い範囲で管理していることなど、高品質なものづくりへの姿勢を
ご紹介いただきました。
坂本デニム株式会社からは
環境について
電解水を使った「エコ染色」の取組みによるCO2の削減や
汚泥の削減、環境に負荷をかけないものづくりへの姿勢を
ご紹介いただきました。
井原被服協同組合からは
地域ブランドである「井原デニム」について
「高いけど欲しい商品」として認知が増えていることや
小さな企業が参画できる地域ブランドへの考え方を
ご紹介いただきました。
◊第2部は外部視点として2名のスピーカーによる講演とパネルトークを開催
ファッションアパレル専門誌の繊研新聞社より
記者の視点で
国内繊維産地が厳しい状況にあるなかで様々な取り組みを行っている事例や
若者の就労意識として素材メーカーも比較的多いことなどを
ご紹介いただきました。
国内有数の百貨店三越伊勢丹より
バイヤー視点で
情報過多による適時適格な情報発信の重要性や
中間素材や技術のPRでは視認化することが効果的などのアイデアを
ご紹介いただきました。
外部からの講演者2名によるパネルトークでは
「新しいデニムや素材が生まれる土壌のある地域」
「欧州のハイブランドも備中備後地域のデニム素材や縫製などの技術を
活用してものづくりをしており凄い地域」
「国産デニムを使った商品が欲しいと思う消費者を増やすことが
産地の活性化につながる」などの意見がありました。
司会進行やパネルトークのファシリテーターとして活躍いただいた池内氏。
パネリストの意見を存分に引き出し、国産デニムの特徴や今後の方向性など
参加者にもわかりやすい展開をしていただきました。
※池内氏はエルメス銀座本店店長などを経て、現在は公的産業支援機関の
福山ビジネスサポートセンターFuku-Bizのプロジェクトマネージャーとして
地域の中小企業支援に熱い思いを持って取組んでいます。
本趣旨に賛同いただき、快くご協力いただいた講師の皆様。
少しコアな内容にも関わらずご参加頂いた皆様。
誠にありがとうございました。